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2005/07/04

アトピーが治るまで(8)

~この記事は アトピーが治るまで(7) の続きです。~
シリーズの最初から読むには、サイドバー の「カテゴリー」内にある「!serial アトピーが治るまで」を選んでください。

その医者は三宮にあった。山手幹線沿いの角地のビルの2階。医者を開くより、バーでも開きたい場所。

待合室が、普通の医者と違う。品の良いカーペットに、心地よいソファー。塵一つない。壁紙も落ち着いた雰囲気。東洋医学の医院らしく、書の額もかかっている。書体は隷書。
トイレがまた素晴らしい。普通のトイレの3倍か4倍くらいの広さ。大きな鏡。ウォシュレット。冬は便座が温かくなるタイプ。ほのかな香りの石鹸。
待合室にはBGMがかかっている。クラシック。音量は控えめ。上品な本棚には、画集さえ置いている。雑誌よりも単行本の方が多い。

ほとんどの医者で、診察を待つ時間は実にいらいらさせられるが、ここは本当に心地よい。ずっといたいぐらい。なぜここまで?

理由はすぐに分かった。待ち時間が長いのだ。一人一人の患者に本当に長い時間をかけている。
僕が行ったのは、もう晩の8時前で、僕の前には二人しか待っていなかったのだがそれでも半時間ほど待たされた。
そしていよいよ僕の番。

「朝霧さん、はじめまして」

「は、はじめまして」
(あれ、医者でも、初診の時はこんな挨拶するんだっけ?)

「お仕事は忙しいですか?」

「はい、おかげさまで」

「体調はいかがですか?」

「体調はまずまずですが、アトピーがなかなか治らなくて」

「これはかなりひどいですね。痒みも相当でしょう?」

「そうなんです。治るでしょうか?」

「うちは東洋医学ですから、対症療法ではなく、身体全体の状態をよくすることを考えます。そうするうちに症状が治まる場合もあります」

「ということは、治らない場合もあるんですか?」

「そうですね。治るかどうか分からないうちに、患者さんが我慢できなくなる場合が多いんですね。西洋医学に比べて時間がかかりますから。でも、体質で効果がない患者さんがいらっしゃるのは事実です」

(何て正直な医者なんだろう)

「朝霧さんも、とりあえず2週間ぐらい試してみましょうか」

「は、はい」
(えっ、「とりあえず」が2週間!!)

「漢方薬は初めてですか?」

「ええ、そうなんです」

「後で、薬局の人が飲み方を説明すると思いますが、あんまりきっちりしなくてもいいですよ。飲んでもいいなというときに飲んでください。1日おきでもいいし、食前でも食後でも構いませんから」

「そんなもんなのですか」

「気長にやるのが一番大事ですから。きっちりやらないとって思うと疲れるでしょう」

確かに、この医師は普通の医師ではなかった。人に指示されるのを好まない僕だが、言われる通り気長にやってみようという気になった。
この時は、まだ「あれ」を目にしていなかったこともあるのだが。

続く

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アトピーが治るまで」カテゴリの記事

コメント

TBありがとうございます\(^o^)/。
最新記事ニコメントさせていただきます~。
高校生で発症なら珍しくないですよ~。私のまわりは思春期発症型がけっこう多いです。
私みたいに、42になってから出るってのは、本当に全国に何例ぐらい(おそらくヒトケタ)少ないようですが。
病弱で薬物アレルギーがあるんで、最初からステロイドによる治療はあきらめてたんですが、漢方でなんとかなっちゃったんで、びっくりしてる感じです。
全身から体液どろどろ出るぐらいの重症だったんで、ステロイドききにくいってのはありましたが。
あの痒みと闘うのは、正直二度とやりたくありませんが、ステロイドなければないで、なんとかなっちゃうもんだなぁと思いました。

投稿: 点子 | 2005/07/04 11:59

やっと、続き書いてくれたんや。待ってたよー♪
しかし、「あれ」ってなんよ、アレって!気になる~
なかなか進まへんよなーしかし。
タイトルが「アトピーが治るまで」やねんから最後は治るのよね??しばらく話題これでいってくれませんかね~(笑)

投稿: 駅 前子 | 2005/07/04 20:35

点子 さん、こんばんは。
こちらこそ、コメントありがとうございます。
そうですか。高校生での発症はめずらしくないんですか。僕はかかる医者かかる医者で必ず、変わってるねと言われたので、珍しいのかと思っていました。
確かに、ネットで検索しても成人のアトピーの記事はたくさんありますね。
これからも、よろしくおねがいします。

駅前子 さん、まいどっ。
名前からして○○○子さんですか?
本当は明日もこの続きにしようと思ってたんだけど、捨て置けないことがあったので、とりあえず明日はそれでいきます。ごめんさない。
今回はそれほど間をあけずに続きを書きますので。
これからも、コメントよろしく。

投稿: 圭太 | 2005/07/04 23:09

圭太さん、こんにちわ。
そうなんです。アトピーには小児アトピーと成人アトピーの二種類があって、発序の理由も違うようです。
小児は胃腸の未発達による消化不良(平たくいうと食材アレルギー)が原因で、成人の場合は、ストレスによる胃腸障害が根本原因のようですね。
もちろんこれらを複合するケースもあるし、個々の違いはあると思いますが、おおよそこのように分類できるらしいです。
したがって、成人アトピーは高校生ぐらいから、大学進学、社会人になるなど、環境が変わってストレスが変わる時期に発症しやすいみたいです。

ところで話し変わりますが、私も医者の暴言にかなり苦しめられたほうですが、東洋医学の先生たちはどうしてあんなにやさしいんだろうと思いますね。いまの医者も「遠くからよく通ってきてくれてありがとう」とか「今年で一番がんばった患者だね」とか何かにつけてありがとうとかがんばったねという言葉をくれます。(いや、いまの医者は普通の内科医なんだけど、東洋医学も勉強して漢方も出すという人なんですね)
ここのところの患者との接点の違い(温度の違いとも言えるとおもうんですが)は、西洋医学と東洋医学全般(医者だけでなく、鍼灸師や漢方薬局の薬剤師さんまで含めて)とで、かなり差があるように思います。
つーか、暴言ききたくないから、病院いかなかった私であります(^_^;)。

投稿: 点子 | 2005/07/05 14:48

トラックバックありがとうございます。
続き、かなり気になります~。あれって何だろう??

私は今は漢方治療を一時お休みしています。夫はまだ続けてます。
ゆっくり診てもらえるとそれだけでなんとなく信頼できますよね。よさそうな先生ですね。

こちらもトラックバックいただいていきます。

投稿: peko | 2005/07/05 21:08

点子さん、こんばんは。
東洋医学は、「こころ」のあり方が身体にも影響を与えると考えるから、患者の心象風景を重視する医師が多いのではないでしょうか。
いずれ書くことがあるかもしれませんが、僕が胆石で苦しんだときなど、明らかに保険の点数狙いの治療しかしない西洋医学の医師がいました。しかも、ちょっと1週間ほど勉強したに過ぎない僕より、知識が少なかった印象を受けました。その時など、セカンドオピニオンどころか、フォースかフィフスオピニオンまで求めることとなりました。

pekoさん、こんばんは。
すみません、もったいつけた書き方で。今週中には続きを書きます。でも、あまり期待しないで下さい。きっと、想定内 のことだと思いますので。

投稿: 圭太 | 2005/07/05 23:33

アレルギーは胃からの病?

投稿: 健康気分 | 2005/10/01 03:45

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