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2008/05/20

Take me out to the Ball Game (野球に連れてって)~3

今回は、ストレス発散篇。

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今回の記事は第三弾です。もしよろしければ、前の2つをご覧下さい。
Take me out to the Ball Game (野球に連れてって)
Take me out to the Ball Game (野球に連れてって) ~2

まず俎上に載せるのは、準々決勝の対戦相手。
実名を出すのははばかれるので、う~ん、そうだなぁ、「大阪空港北中学」とでもしておきましょう。
若い監督ですが、訓練が行き届いている印象。監督のカラーが出まくっています。

例えば、イニング開始前にピッチャーが投球練習する時に、次のバッターが素振りをしますよね。あの時、このチームは全員で素振りをするのです。投球のタイミングにあわせて。圧巻。びっくりしました。ハッタリが結構威力を発揮する中学レベルではかなり効果があるのでは。気の弱いピッチャーはそれだけで、心拍数が上がるでしょう。

声がまた、むちゃくちゃよく出ています。結構カチンと来る野次も飛ばしてくるのですが、凡退した打者とか、ランナーコーチは、一塁側に陣取る我々の前を通るたびに、脱帽の上(頭は全員五厘刈=1mmのバリカンで青々と刈った頭です)、深々とおじぎをするので、感情的に言い返しにくい雰囲気。先手必勝とばかり、何もかも先に手をうっておいて、主導権を握ろうという狙いかな。小賢しいけれど、それは今だから言えることで、試合中はやはりその雰囲気にのまれていました。

他に、塁にランナーが出た場合。ランナーを進めることに徹します。
息子のチームはフライアウトが多かったのですが、「大阪空港北中学」は徹底して転がしていました。バントも上手いし、ランナーも盛んにピッチャーを牽制する動き。チーム全体で次の塁を奪うという意志が表れていました。

ただ、負け惜しみで言うのではないですが(実際、まだ同点のうちに思ったことです)、こう感じました。

おまえら、軍隊か!
おもろないぞ、野球が!
寒気までするわ!

勝つ確率は上がるのでしょうが、選手は全然面白くないだろうなぁ。
見ているほうは、もっとつまらんけど。
こんなチームに負けた相手は、何と言うか、たまらん気持ち。ヒトラーにやられたフランス軍の気持ちに近いんちゃうかな。

今度は、息子の方のチーム。これも、仮名で、えぇと、「白砂青松中学」、いや、「舞妓の方やおへんぇ中学」としておきましょう。
こちらも監督のカラーが出ています。まぁ、「新潟県監督」かな。

軍隊野球の「大阪空港北中学」ヒトラー監督とは正に好対照。
メガホンによる応援は禁止。野次もダメ。声は出すべきだけれど、味方の応援に限る。

体格もがっちりしているし、サングラスでもかけて相手を睨めば、かなり相手に心理的圧迫感を与えられそうな「新潟県監督」ですが、野球以外に柔道もしていたとかいうことで、紳士的です。

「ヒトラー監督」は軍隊的ではあっても礼儀正しい男でしたが、他の中学の監督には、とんでもないのがいます。今度の県大会の1回戦の相手、「伝次郎中学」の監督とか、2回戦の相手、「社長岡中学」の監督なんかは、選手に言わせている野次以上に、自分の言葉がきちゃない(汚い)。試合前の練習で選手を叱る場面を見たのですが、チンピラが飛び入り参加しているのかと思いました。

数々の試合を観戦してきた親愛なる嫁さんの話によれば、試合中に率先して野次を、それもえげつない(とんでもなく下品な)のを飛ばしてくる監督もいるようです。確か、「パンダかわいそうだったね動物園中学」の監督が特にひどいと言っていた。

「舞妓の方やおへんぇ中学」に話を戻しましょう。
「新潟県監督」は紳士的であると言いましたが、加えて、基本的に生徒に自由にさせているようです。
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試合前とか、イニングの合間の練習を見ていると、よく言えば 自由、悪く言えば、ダラダラした印象。でも、まぁ、下品な「伝次郎中学」や、礼儀正しくてソツがないけど軍隊式「大阪空港北中学」よりはましかな。「舞妓の方やおへんぇ中学」はおとなしい子が多いので、軍隊式にすると萎縮するだろうし。

ただ、「新潟県監督」にも不満が。

とにかく、バントが多い。マリーンズのバレンタイン監督が百年前の野球とおちょくった野球ですね。

一番印象に残っているのが、1回戦の1回裏の攻撃。
表の「伝次郎中学」の攻撃を三者凡退、内二つを三振という最高の形で抑えて、流れが一挙にこちらに来そうなムード。

こちらのトップバッターは積極果敢なプレーでチームを引っ張るキャプテン。
思いっきり引っ張った打球はレフト前へのクリーンヒット
と思った瞬間、ボールが大きくはねてレフトの頭上を越し、転々と転がる。
その間にキャプテンは俊足を飛ばし三塁へ。
初回から、ノーアウト三塁のビッグチャンス。

さぁ、皆さんが監督ならどういう指示を出しますか。
ここで、「新潟県監督」が出したサインは、なんと

スクイズ!!!

守備で流れを引き寄せて、先頭バッターがラッキーな三塁打。押せ押せで、相手が完全に浮き足立っているときに、わざわざアウト一つやって、ランナーをなくす作戦を選ぶか??
一点と引き換えに相手に落ち着きを与えてしまうやんけ。

果たして、結果は悲惨なことに、バントが小フライでキャッチャーに捕られ、もちろんボールはサードに送られてダブルプレー。

言っておきますが、失敗したから言っているのではありませんよ。実際、二番バッターが打席に入る前に、

「新潟県監督」、まさか、スクイズはないよな

と僕が言ったのを周りの、お母様方からなる大応援団(なみの音量を誇る一群)が耳にしています。

センターで二番バッターを打つ子は、可愛そうに、その母ちゃん軍団からバントの職人として崇められているようです。いくら褒められても、その内容がバントじゃ、本人はおもろないやろなぁ。今回見た三試合では、バントばっかりだったので、僕はよく知らないけれど、素振りを見る限り、結構打ちそうな子だったんだけどな。

でも、まぁ、監督に同情すべき点もあります。
それは、試合がトーナメント方式で行われていることです。たった1回の敗戦が全ての終わりのような印象を与える方式ですね。

実際、僕も、どの試合だったか、同点で、ノーアウト一、二塁という場面で息子に打順が回ってきたとき、思わず「ちゃんとバント決めろよ」とつぶやいていました。(ここでもバント失敗しました)

日本のスポーツ環境の貧しさを思ってしまいます。

環境が子供に与える影響など一顧だにせず、効率の点と、見た目の公平さからトーナメント方式を選んでいるのでしょう。

アメリカで、バントをせずどんどん打たせるのは、国民性の違いもあるかもしれませんが、リーグ戦が主体であることが大きいように思います。打てなくても次があるという考えでしょう。

しょせん、野球は失敗のスポーツです。打撃は特にそうです。7割か8割は失敗なのですから。たった1回の失敗を大事のように考え、そのリスクを避ける日本の野球と、失敗を恐れずチャレンジし、失敗しても次の成功を考えるアメリカのベースボールは、確かに、それぞれの社会を映している部分がありますね。

身体能力の優れた子がピッチャーをやりたがる、あるいはやらせたがる日本と、野手をやりたがるアメリカというのも好対照です。

断っておきますが、僕は大橋巨泉のようなアメリカかぶれではありません。ブッシュ・ジュニアを2回も大統領に選ぶ国を好きにはなれません。

しかし、こと、スポーツ文化の上では負けを認めざるを得ません。

リーグ戦が行われ、失敗を恐れず、どんどん攻める野球を子供たちが楽しむ。
そんな日が来るといいなぁ。

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