« 室津 | トップページ | 仲秋の十六夜 »

2009/09/28

暑さは彼岸から?

090921d60_0078_
(記事中の写真はクリック→拡大)

お彼岸が終わりました。 渋滞と暑さで苦しめられたお彼岸が。

温暖で晴れの日が多いという恵まれた瀬戸内で暮らしていますが、その見返りというべきか夏は毎年苦しんでいます。

特に、何十日も連続して続く熱帯夜がたまりません。よく大阪の暑さがとりあげられますが、それは近畿地方の中心であるほか、最高気温が高いこともあるでしょう。しかし、最低気温はほぼ毎日神戸の方が高いのです。

暑さがこたえだした近年は 「暑さ寒さも彼岸まで」 という言葉を信じて、彼岸の入りを心待ちにしています。実際、彼岸になると、朝夕が過ごし易くなりホッと一息つけるのです。

090921d90_0128_

ところが、今年は熱帯夜が例年より少なく、9月に入るといきなりの秋。日本の秋は世界一だと思っている僕は喜んでいましたが、彼岸に入るや真夏日になるなど、まるで夏本番。湿度の高い日も多く、まいってしまいました。

前置きが長くなりましたが、せめて気分だけでも秋らしく、ということで、21日に訪れた多可町の彼岸花を紹介します。

090921d90_0018_

↑の写真、三色がお分かり頂けますでしょうか?

左の稲の緑、彼岸花の赤、右の稲の黄色…ではありません。
拡大しないと分かりにくいのですが、彼岸花の中に、白と黄色が交じっているのです。

ここは、兵庫県の中央辺りで、旧国名で言えば播磨国の北西部にある多可町の中区間子というところです。間子は「まこう」と読むそうです。

思出川という愛らしい名前の川に沿って彼岸花が咲いていました。ほとんどは普通の赤い花ですが、ところどころ、白や黄色が頑張っています。

090921d90_0019_

黄色い彼岸花は 鍾馗水仙 ショウキズイセン というそうです。色だけでなく形もちょっと変わっています。水仙という名も納得。

分からないのは 鍾馗 がついているところ。五月人形の鍾馗様ですよね。黄色はあまり強くなさそうだし、花びらも、よく見るとシワシワになっています。???謎は解けそうにありませんが、思った以上の鮮やかさでした。

090921d60_0011_

白いのは、白花曼珠沙華 シロバナマンジュシャゲ だとか。こちらの名前はそのままですね。それにしても、彼岸花、曼珠沙華、剃刀花、地獄花、死人花、幽霊花、…とこの花の異名は本当に多い。「彼岸花」 は咲く時期から、「剃刀花」 は花弁の形からとすぐ分かりますが、他は有毒性からきているのでしょうね、きっと。

毒があるので食べたら死ぬで というのを直接的に名前にしたのが 「地獄花」 で、上品に、仏教でいう天国に咲く花になぞらえたのが 「曼珠沙華」 ということではないでしょうか。「地獄花」 の命名者は、自分が死ねば地獄に行くとあきらめていたのかもしれません。あるいは、自分以外の周りの者は全部地獄へ落ちろと願っていたすね者かな。

「幽霊花」 は、たぶん墓場によく植えられているからと推察します。土葬の頃、墓を野犬やなにかが掘り起こさないようにするために植えたのではないかと言われているようですから。また、お墓だけでなく、田んぼの周りに多いのも、稲をねらうネズミ、モグラの類を近づけないようにするためだとか。有毒とか細菌とかいう言葉に過剰反応する現代人は、先人の知恵を見習わねばなりません。

090921d90_0053_

間子は本当にいいところでした。彼岸花だけでなく、広々とした美田、美しい山並み、ゆったり流れる川、…とこう書けば、なんや普通の日本の田舎やんか、ということになりますが、でも、その「普通」が今や絶滅危惧種。

090921d90_0021_

遠景を楽しんだり、足元をじっと見たり、のんびり過ごせました。
(↑の写真には露草が写っています。露草が大好きなんです。)

090921d90_0113_

これも拡大しないと分かりにくいですが、奥の緑の木には実がなっています。蜜柑のようです。嫁さんは、これを見て「もうすぐ運動会やな」とつぶやいていました。

090921d60_0055_

きっと、ここは毎年訪れることになります。今度は雨の日に来たいと思っています。

大きな地図で見る

|

« 室津 | トップページ | 仲秋の十六夜 »

たび・さんぽ」カテゴリの記事

自然」カテゴリの記事

コメント

圭太さん おはようございます
>暑さは彼岸から?
あは!上手いですね!
ほんと、こちらもずっと真夏日が続いていました・・・と思ったら今度は秋雨で、すかっとした爽やかな秋晴れを待つ日々です
私も今年はあちこちで彼岸花を撮ってきましたが、群生を撮りにいった場所は早すぎて満開ではなく歯抜けのような状態で綺麗に撮れませんでした
1枚目の写真バックのぼかし加減、綺麗ですね
ヒマワリと彼岸花というのも今年ならでは、と言う感じで面白いアングルです
最近黄色や白、ピンクの彼岸花も見かけますが、黄色は確かに百合のようですね
鍾馗様の名前が付いてるのは何故?調べましたら、
「鐘馗様の頬ひげは鐘馗髯(しょうきひげ)と言われて豪快だが、それにこの花の咲きようをなぞらえたのかもしれない」
という文を見つけました
頬ひげが花の形に似てるのでしょうか?o(*^▽^*)o

今度は雨の日の彼岸花ですか?
青空に彼岸花もいいですが、しっとりとした彼岸花の方が、彼岸花らしいかもしれませんね

投稿: vanilla | 2009/09/30 11:08

shine vanillaさん
この記事を書くのに精一杯で他のブログを見にいけていなかったのですが、今 Precious Moments を拝見してびっくり! またもや先を越されていたのですね。うぅぅ、今度こそ!
鍾馗水仙の由来、わざわざ調べて頂いたのですね。ありがとうございます。なるほど、色には関係なく、横ではなく前に飛び出しているような勢いのよさを鍾馗のひげになぞらえたのかもしれませんね。

9月は、早い秋⇒真夏⇒梅雨 とまるで時間が逆に流れているような月でした。今月は深まる秋を満喫したいなぁ。

投稿: 圭太 | 2009/10/01 08:12

ヨーロッパでは海の女神を意味する「リコリス」だそうですね。
日本の場合vanillaさんがおっしゃるような理由で鍾馗となったようですね
ひげが似ているのは花弁じゃなく「おしべ」だそうです。

投稿: 玉井人ひろた | 2009/10/01 18:24

shine 玉井人ひろたさん
ヨーロッパでも咲くんですね。「彼岸」のイメージが強すぎて、何だかとっても違和感が。

投稿: 圭太 | 2009/10/02 08:36

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/13076/46334659

この記事へのトラックバック一覧です: 暑さは彼岸から?:

« 室津 | トップページ | 仲秋の十六夜 »